2022年2月4日金曜日

【活動日誌】がりがりコース(その2)

がりがりコース(その2
202224日(金)19:0021:00

参加者:19

講師:柏木陽さん

 

この地域に暮らすみなさんそれぞれの生活のなかのことを持ち寄って、オンラインでできる演劇を試してみる…という「がりがりコース」。2回目の今回は19名の“部員” が参加。

「今日初めて参加の方もいます。よろしくお願いしますー。」



●どんな風にすすめていくか

前回、4つのチームに分けました。

 

●「浦島太郎」に会った人たちへのインタビューを考えるチーム

●写真をもとにお話を考えるチーム

●「藪の中」みたいな感じで “おじいちゃんがいなくなった”という設定で、「どんな人物だったか」考えるチーム

Zoomでできる音・映像表現を考えてほかの人を巻き込みながら実験してみるチーム

 

\浦島太郎チーム/

(部員)大所帯かなって思うので、「人物像をインタビューで起こしていく」チームと、「ものがたりの先をつくる」チームに分かれてもいいかなと。先に話し合いをさせてください。

話し合い

\浦島太郎・インタビューチーム/(4名)

\浦島太郎・その後チーム/(2名)

2つのチームに分かれてそれぞれつくってみましょう。

 

\写真チーム/(5名)

(部員)前回からの間、個々に写真を選んでお話をつくってきました。

(柏木さん)そのお話をいっこにするか掛け合わせるかして、チームメンバーで脚本化してみる、とか、割り当てて朗読してみる、とか。脚本化って、おはなしのここからここまではわたしがよむ、ここからここはわたしが読むって決めるっていう意味と思ってください。で、みんなのまえでどう演じるかとか、発表しようかって作戦をたててみて。

 

\藪の中チーム/(4名+新たに1名)

(柏木さん)ひとりずつがクロースアップされてしゃべっていく感じなので、どういうふうに構成してつくっていくかを考えましょう。

 

\実験チーム/(1名+新たに1名+サポート:市民館スタッフ)

(柏木さん)「こんなふうなことをやろうか」っていう説明も含めて、画面上でできる2〜3分くらいのことを考えて、もどってきたら作品としてやってみて、それをつないでいって最終的な発表にしてみるのはどうでしょう? まずは考えてみて。

 

●創作タイム

(柏木さん)それでは5つのチームごとブレイクアウトルームで活動を進めてみてください。1時間、たっぷりと。発表したくなったチームは戻ってきてわたしに見せてください。では、いってらっしゃーい。

 

===創作中===


\浦島太郎・インタビューチーム/

 

\浦島太郎・その後チーム/

 

\写真チーム/

 

\藪の中チーム/

 

\実験チーム/

 

●活動報告

戻ってきたチームから柏木さんに活動報告です。

 

\実験チーム/

(やりながら)柏木さんもまじえていろいろやってみました。ことばを朗読しているのに合わせてほかの人が音を出してみる…ってやってみたけど、自分が音を出してるとほかの人の音が聞こえなかったり、Zoomがノイズとして切っちゃったり。あと家で1人で音出してても案外むなしいかも。明かりを消すとかつけるとか、色で遊んでみる映像体験のほうが楽しい気がする。

(柏木さん)流れていくような感じのことばだから、水とか波紋とか反射とか、そういうのが合いそうですね。

(部員)次までに方向性を決めてみます。

 

\藪の中チーム/

(部員)おじいちゃんがいなくなったという事件に対して、登場人物を5人決めました。それぞれの設定も考えて、話をどう構成していったらいいかっていう問題があって、話の組み立て方とか、アドバイスいただけると。

(柏木さん)設定を考えるのって楽しいのでそっちに足をひっぱられるけど、どっちかっていうと、トータルでそろわせていくより「どう食い違わせていくか」が楽しいんじゃないですかね。たとえば「病院にいったと思いますよ」って言われて、次に「違うわよー。だってバスのったもの」って言われると「そうかな」って思う。で、「町会に来てたよ」っていうと、また「そうかな」って思う。最初3人くらいでしゃべってて、ひとりのっかってきて、またひとりのっかってきて、みたいのでもいいし。

(部員)なるほど〜。

 

\浦島太郎・インタビューチーム/

(部員)乙姫さまが浦島太郎を探しに行って、行った先で出会った人たちにどこで見たかきいて、最後に出会うっていう流れになりました。

(柏木さん)具体的なやりとりって考えました?

(部員)だれが浦島太郎を見たかっていうコメントを考えてきたので、それを発表して、そのなかからチョイスして繋げる感じに。乙姫さまは二役で、竜宮城の近くから浜辺に出て、聞いていく。

(柏木さん)二役って大変な気もするので最初の竜宮城では乙姫さまのひとりごとでもいいかも。まあやってみながらで、次回見せてください。

 

\写真チーム/

(部員)5人のうち4人が作品をつくってきていて、わたしだけ夏休みの宿題をやってこなかったみたいで肩身がせまかったのですが(笑)、それぞれの作品の役割を決めて朗読してみました。「おとうちゃんはいつも家出をします」からはじまって、八ヶ岳がでてきたり御柱がでてきたり。みんなの作品を再構成してつくるってどうだろうかと。

(柏木さん)共通項があるようなないような…な連作の感じにしてもらってもいいかも。5人なので7〜8分でおさまるのであればそれでいい気がします。次回、もし見れるなら見たいです。

(部員)わりとみんな、詩みたいな独立した感じがあって。あと写真なんですが、見せながらやるかどうか。画像をずっと出していると、そのイメージに引きずられちゃうかなって。

(柏木さん)やってみないとわからない部分があって、写真があったほうがいいものもあるし、それぞれだと思うので、「これはこう」「あれはこう」っていう作戦会議をしていただいたうえで見せていただけるといいかなと思います。

 

\浦島太郎・その後チーム/

(部員)ほぼ最後までできあがった感じです。あんまりまだ整ってはいないけど、言い回しとか…。

(柏木さん)次回で完結しなくてかまわないので、見せてもらいましょう。

 

 

それぞれがそれぞれにやりたいことを満喫して、「がりがり」っぽくなってきましたね。

次回は2月18日(金)です!

 

 

 

 

【部員日誌】

\部員のみなさんより/

「新メンバーが増え、もう一度どんな登場人物がいたら面白くなりそうか話し合いました。自分では思いつかなかったような発想を聞くことができ、意見を出し合っているうちに「こんな一面があったら面白そう!」と皆さんもイメージがどんどん湧いてきて、あっという間に時間が過ぎてしまいました。しかし、進め方としてはちょっと違っていたようで・・・。失敗もありましたが、誰かのアイデアから「オンラインでつながる」体験ができた回になりました!」


「みんなでアイディアを出して創るのは楽しい反面、他の人の顔が見えない分、意見を言うタイミングが難しいと思った。」


2回目から参加。ネットの会議ツールで、画面越しだけれどお互いに、繋がる感覚になれることはないかな?と最近考えていたので、面白そうと思ったチームに。参加型!と聞いてワクワク。目と音の情報に自分の身体の動きが混ざることで、【ここ家】と【オンライン】の境目がいっとき無くなるような感覚があって面白かった。柏木さんからやったことに対して、こんなことも考えられるよ、がどんどん出てくる。人の体を動かす“言葉”というのが印象的だった。ズームでは、音を打ち消しあって聞こえない、というのも、リハーサルの時に動きの面白さが見えた原因なのかもしれない。機械によって調節されて失われる音に物悲しさと魅力をかんじて、何か使えそうだなと思った。色や光、動作、色々試せることがたくさんあることがわかって、アイディアの芽がぽこぽこ。他の班の作品も、来週の発表が楽しみ。」


zoomという手法で、複数人による話合いや創作がどんなふうにできるのか、やってみるまで想像がつかなかったのですが、思いのほか同時に喋り合うことができました。各自が書き寄ってメールに文字表示されていた複数の短いシナリオを、実際に皆で声を出し本読みしてみると、画面上の制約の中でも作品世界が立体的に感じられ、すごく面白かったです。メンバーそれぞれの、個性豊かな視点や、歩いてきた人生?に触れ合いながら、ゆるゆると、次回はどうなっていくのか、楽しみです。」


2回目、各チームの方向性が見えてきていて直接会わないことからこそできることがあるようにも思え面白く、とても興味深かったです。会わなくても劇作できるのって不思議で素敵だ。個人的には、柏木先生に育児相談してしまい…そちらの方も、面白い展開になってきまして、併せて感謝しています。」